出張パックが明かすノウハウ!
地方圏では、富裕層・超富裕層が地域コミュニティのなかで強く結束しているが、一方で、メイン金融機関である地銀・第二地銀に、潜在的な不満を持っている。
また、保守的な親世代に対し、子ども世代は能動的で合理的であろうとする意識が強いため、子ども世代が資産や事業を承継した後に、メイン金融機関が替わる可能性がある。
この機会を生かすために、金融機関は、相続・事業承継におけるファミリーのサポートに一層力を入れるべきである。
三大都市圏の超富裕層を対象とするPBサービスの動向と課題を示した。
PBサービスの歴史が浅いわが国では、PBサービス提供者としてのメガバンク、証券会社、信託銀行、外資系銀行/証券にはそれぞれ1長1短がある。
現在は、顧客が自分のニーズに合致したサービスを提供する金融機関を選んで自然にすみ分けられているが、今後、銀行や証券などの業態の垣根を超えた競争が本格化するだろう。
超富裕層向けのPBサービスを「規格化」して、富裕層に広く適用することが、三大都市圏の富裕層向けビジネスにおいて有効であることを示した。
その具体例として、資産のグローバルアロケーション、オルタナティブ投資、フロー収入の確保の支援、店舗やセミナーでの特別待遇をあげた。
富裕層・超富裕層ビジネスの基本的な考え方を、「お金持ちにはカスタマイズした商品やサービスの提供が必要であるから、利益がでなくても、あるいは、ビジネスの規模が拡大しなくても仕方がない」という考えから、「富裕層・超富裕層マーケットの持つさまざまな異質性を認めつつ、それらを『点』として捉えるのではなく『面』として捉えてつなぐことで市場を制する」という考えに切り替えていくべきである。
そのためには、親世代と子ども世代、あるいは、超富裕層(PBサービス)と富裕層を、複合的に捉える視点が必要である。
富裕層・超富裕層マーケットにおけるビジネスの成長性と収益性を高める戦略の方向性を示していく。
富裕層・超富裕層ビジネスを拡大するには紹介こそが唯一の拡大策になる「富裕層・超富裕層の顧客を増やすにはどうしたらよいか」と聞かれれば、答えは「紹介を増やす」ということに尽きる。
なぜなら、富裕層・超富裕層自身が、「人脈が最大の価値を生む」ことをよく理解しているため、ファミリーとしての重要な意思決定につながる商品・サービスの選択において、ファミリー内での推奨や、友人・知人からの紹介を重視するからだ。
したがって、金融機関にとっては、メインの融資先や企業の資金調達の引受主幹事であることも大切だが、富裕層・超富裕層同士の口コミや紹介の対象となることのほうがもっと大切である。
NRI調査では、「メイン金融機関を、家族や友人・知人に紹介した(または、今後したいことする割合は、富裕層で55%、超富裕層で59%に上っている。
では、富裕層・超富裕層に家族や友人を紹介してもらうためには、どうすればよいか。
プライベートバンカーは、次のような心がけをしている。
客様に満足してもらって、「ありがとう。
お礼に何をしてあげたらいいのだろう」といわれたときに、「商品を買ってください」といってしまうと、もうそれで終わり。
安っぽいPBになってしまう。
「できれば、どなたか紹介してください」といえれば、電話1本してくれたり、メールを書いてくださるだけで、そのお客様にとって、コストはそんなにかからない(メガバンク・グループのPB)紹介をスムーズにしていただくためには、お客様の周囲にあるネットワークを頭に入れておき、時折「どんな方なのですか」と興味を示す(メガバンク・グループのPB)紹介をいただけるお客様は、手数料をいただけるお客様に次いで大事。
お客様としてはたいした残高もなければ、手数料をいただくことがなくても、いいお客様をご紹介していただけるのは大事なお客様(外資系銀行/証券のPB)彼らが欲している情報があれば、「ほかのことを優先してでも、あなたのことをやりますよ」ということをアピールする。
あとは、紹介してくださった方をほめることが大事(外資系銀行/証券のPB)地元に年齢層別や出身校別のコミュニティがいくつかあって、そのコミュニティの誰かを崩せば、芋づる式に紹介で輪は広がる。
オフィシャルなコミュニティだけではなくて、仲のいい仲間が明確にある(証券会社のPB)このように、優れたプライベートバンカーは、顧客の期待以上の満足を実現するための細かな気配りや日頃からの準備に余念がない。
この取組みをより促進するために、金融機関は、担当者やプライベートバンカーの評価指標を見直す必要がある。
たとえば、高い収入を上げたことだけを評価するのではなく、富裕層・超富裕層からの紹介による顧客獲得件数を、評価指標に組み入れるなどの工夫が必要である。
さらに、個人向けビジネスから法人向けビジネスまで幅広く手がける総合金融機関の場合、評価制度を工夫して、PB部門に優良な顧客を紹介する仕組みを設けるべきである。
マッチング・サービスで顧客の心をつかむ家族や友人の紹介を通じて顧客を増やすことは、主にプライベートバンカー個人の力量に依存するが、「マッチング・サービス」の支援は、組織的に取り組むことができる拡大戦略の1つである。
プライベートバンカーが、顧客同士をお互いの了解のもとに紹介するのが「マッチング・サービス」である。
手数料をとって行うM&Aサービスとは異なり、あくまでも、資産の管理・運用というプライベートバンカーの本業に付随する無料のサービスとして位置づけられることが多い。
「マッチング・サービス」には、販路や提携先を紹介する「ビジネスマッチング」と、ビジネス以外の、たとえば、遊び仲間や子どもの結婚相手などを紹介する「プライベートマッチング」がある。
マッチング・サービスというのは、金融機関側から、富裕層・超富裕層の抱える課題の解決に役立つ人を紹介すれば、自然と富裕層・超富裕層からの紹介の輪が広がる、という考え方に根差している。
マッチング・サービスが得意なプライベートバンカーは、次のように語る。
販路のある先を、ホールセール部門のコネクションを使って紹介する。
事業提携やアライアンスを組めそうな企業につなぐ話ができると、企業オーナーの満足度が非常に上がる(信託銀行のPB)お客様が自分たちで提携先を探すより、金融機関を通すことで、直接トップとトップ、決定権者と決定権者をマッチングできる(証券会社のPB)法人部門で行うビジネスマッチングは、M&Aのようなスキームの絵を描いて、大がかりになる。
一方、プライベートバンカーのビジネスマッチングは、たまたまどちらのオーナーとも接触していて、アイディアベースで小回りよくつなげるのがいいところ(証券会社のPB)プライベートバンキングのなかでけっこう重要なポジションになっているのは、ウェディングのマッチングである。
「(顧客から)実はうちの娘にいい人はいないか」といわれたときに、他のお客様のご子息を紹介するというマッチングは非常に有効であるガバンク・グループのPB)多くのお客様はなぜかクルーザーが好き。
「クルーザーに乗りに行くけど、君も行く?」という話があったら、必ずついていく。
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